おしゃべりのようなもの

記録と記憶です。

あしたの劇場 世界をみよう!2021年スペシャル「ひとり、ひとり」

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ひとり、ひとり

 

座・高円寺の、あしたの劇場「世界をみよう!」2021年スペシャルの作品「ひとり、ひとり」、初日を観てきました。

新作に新曲。どんな作品かほとんどわからない(大きな壁を作った、くらい)で観に行くのはとても楽しみでした。

公演は4日間。まだ公演もあるので、作品の内容には触れないよう少しだけ感想と記録を残したいと思います。

 

この「あしたの劇場」は、年齢や国籍を問わずに楽しめるというコンセプトがあるとのこと。会場にも、こどもたちが多くいました。

最前列に座ったちいさなこどもたちは、ボールが宙に浮かんだ瞬間、「すごいよ!」というようなキラキラした眼差しでお母さんやお父さんを振り返ったり、動くボールをじっと見つめていたり。このキラキラした瞳って、本当にいいですよね。(私も一児の母です)

 

「年齢や国籍を問わずに楽しめる」というコンセプトは、一見すると「こどもも楽しめる作品(わかりやすいもの)」、と捉えられがちですが、私は本作のような「(今まで)知らなかったもの」や「不思議なもの」を観る経験って、大人にとってはもちろんですが、こどもにとっても、いわゆるわかりやすくおもしろいものを観ることより、ずっとずっと刺激的なことなのかな、と思います。そしてそういったものを生で観られる経験って、とても大切だなと思います。

作品の中では、拍手をするようなポイントはなく、大きな音も鳴りません。(実は大きな音が鳴らないって、すごくあらゆる人にとって優しいことだったりするのかなと思います)

ですが、

あ!すごいな、とか、

音楽が綺麗だな、とか、

おもしろいポーズだな!、とか、

不思議な動きだな、とか、

ボールは何個かな?、とか、

壁の後ろを見てみたいな、とか、

男の人が汗いっぱいかいてるなあ、とか、

今日の夕飯はなんだろう、とか…笑

そんなちいさな驚きや、疑問、興味、関心、

ちょっとだけ作品と関係ないことも含めて、

30分の間に様々なことを感じられると思います。

照明やボール、演者の動きと一緒に、様々なこころの変化があったはずです。

こういったこころの動きを素直に感じられる経験って、いくつになっても必要で、こういう問いが残る作品を見ることで強く感じられるのではないでしょうか。

 

同じくらいのこどもがいるからか、作品を観るこどもたちの反応に目が行きます。この作品が、多くのこどもたち、そしておとなたちに届いていることって、本当に素敵なことだなぁ。

 

私も次は娘と一緒にこの作品を観劇する予定です。

自分の大切な人と、「ひとり」と「ひとり」について感じたい。人と人の関わりを見て、どんなふうにあなたは感じるだろう?作品を観たあと、あなたに初めて触れるとき、私はどんな気持ちになるんだろう?あなたはどんな気持ちで私に触れてくれるかな?

娘が作品を観て何を感じるのか、今からとても楽しみです。

そう思えるのも、「こう観なければいけないということもなく、あなたが観て感じた全てを大事にして」という作品の想いがあってこそに思います。

 

いい作品を観られてよかったです。

そして、本作もイーガルさんの曲が素晴らしかったです。素敵だったな。